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1/29(日)に開催されたジャズダンスコンテスト「JAZZ SENSATION VOL.7」にて見事優勝を果たしたのは東京のジャズダンスチーム「赤澤かおり+井出恵理子」。(井出恵理子さんは昨年も「米田絢美 + 井出恵理子」として出場し優勝を果たしているため、今回の優勝でジャズセン初の二連覇を達成したこととなる。)そんな2人に優勝を記念してインタビューを実施。彼女たちのこだわりや感性、関係性が伝わるインタビューをCHECK!

(写真 左から: 井出恵理子, 赤澤かおり)

 

ー優勝おめでとうございます。優勝の感想をお願いします。

井出 本当に嬉しいです。あとは正直ホッとしたという気持ちもあります。2人で納得の大好きな作品が出来ましたし、かおりとなら絶対優勝できるという自信はありましたが、やはり結果発表で2位まで呼ばれないとどんどん自信がなくなってきて、ただただかおりの腕を握って祈っていました(笑)。優勝しか目指していなかったので、名前を呼ばれた時は解放された感覚が強かったです。あと前回のvol.6の原田薫さんに引き続き、今回のJUDGEの松田尚子さんも東京では大変お世話になっており、リハーサル期間中は尚さんからWINNERボードを貰うことを頭の中でずっと思い描いていたのでそれが実現したことが本当に嬉しかったです。あとはJAZZ SENSATION史上初の二連覇というのも聞いて、とても光栄なことだと思いました。

赤澤 率直に…本当に嬉しいです。絶対に優勝する!という強い気持ちで挑みましたが、発表が進むにつれどんどん不安になってきて…。なので発表された時は本当に嬉しくていろんな感情が溢れました。自分なりにこだわりを持って追求してきたジャズダンス。このような場で結果を残せたこと、本当に嬉しく思います。

 

ー井出さんは前回大会で「米田絢美+井出恵理子」として出場し優勝していた訳ですが、なぜ今回「赤澤かおり+井出恵理子」として出場しようと思ったのですか?出場の経緯を教えてください。

井出 前回のジャズセンの時に実はかおりも一緒に出場したかったのですが、仕事の関係でどうしても出ることが出来なかったんです。私はDELIGHTにも大変興味があり、挑戦したいという気持ちがありました。DELIGHTに挑戦するにあたって私なりに『表現したいこと』が頭の中にあったのですが、それを一緒に表現できるのはかおりだなと思い、昨年のJDD大阪予選にかおりを誘って挑戦したのですが、残念ながら予選を通過することが出来なかったんです。それでまたジャズセンがあることを知って、今度はJAZZのコンテストでリベンジしよう!となり今回の出場に至りました。かおりは元々専門学校の一つ上の先輩で、卒業してからも同じレッスンを受けたりユニットで踊るようになったりして出逢って11年の仲になります。私はずっと彼女の背中を追いかけてきた中の1人でした。何人かで一緒に踊ったことは何回もありますが2人で作品を作ったのはDELIGHTが初めてでした。ですがやはりお互い好きなものが似ているのでとてもやりやすかったのと、私達は身長差が17cmあるのですが、私がその小回りに追いついて逆に身長差がないと出来ないようなインパクトのある作品を作ろう、と思いました。

 

ー井出さんは高校のダンス部がダンスを始めたキッカケと前回の優勝インタビュー時におっしゃっていましたが、「赤澤かおり」さんのダンスを始めたキッカケを教えてください。

赤澤 15歳の時、出身地である広島県福山市で踊り始めました。ダンスに興味があったのですがスタジオが全然なく、周りに習ってる子もいなかったので、電話帳でダンス教室を調べて片っ端から電話したのを覚えています。ジャンルも何も知らなかった私は、かっこいいダンスは全部HIP HOPだと思い、唯一HIP HOPがあったひとつのスタジオに体験に行ったのが始まりです。そこのスタジオの発表会でジャズダンスを見て「なんだこれは!」と一目惚れをし、そこからジャズダンスも習い始めました。その後、専門学校へ行くため東京へ上京しました。そこでえりこに出会ったのです。

 

ー今回は使用曲が「モノクロームダンス/矢野絢子」、ジャジーでブルージーな楽曲。ダンスの内容もどこか昔のクラシカルなジャズダンスのスタイルを彷彿とさせるような、それでいて新しい、、、といった感じでしたが、今回の作品のこだわりやコンセプト、選曲の意図なんかも含めて教えてください。

井出 立っているだけでかっこいい、歩くだけでかっこいい、がテーマです(笑)。最初は全く違う曲で作品作りが始まったのですが、頭を作ったあたりであまり気持ちが乗らなくなってきて「もしかしてこの曲じゃないのかな?」と提案したところかおりも全く同じことを考えていて「じゃあすぐに曲を変えよう!」となり、そこから深夜に曲探しが始まりました。その中で、『全身黒、ダービー帽、白手』で踊るのってよくない?という案が出て、お互いが大好きなスタイルだったのでそこで方向性が決まりました。そこから曲を探していたところ、かおりが元々持っていた曲の中にこの『モノクロームダンス』が入っていて、曲もかっこいいしモノクロームなんて私達がやろうとしていたコンセプトにぴったりで、すぐこの曲に決まりました。この曲との出逢いは本当に運命だと思います。ただ、邦楽の場合、あからさまに歌詞に合わせた振付が苦手な方っていると思うんです。実際私も直接的な振付が多すぎるのは苦手なのですが、この曲を歌っている矢野絢子さんの歌い方が凄く耳に残るのと歌詞がとても独特で印象的なので逆にリリックを拾った方が面白いんじゃないかと思い、あえて歌詞に合わせた振付を入れました。JUDGEの方が仰っていたように、今回は割とシンプルな作り方になったと思います。曲も衣装もモードなイメージだったので立体的な見せ方ばかりにするよりも、平面的且つクリアに見せた方がカッコいいかなと思い、こういった出来上がりになったのだと思います。あとは会場の背景が黒だったので、手振りがすごく映えていたのも結果的によかったです。自分達でも納得の大好きな作品が出来ましたし、あとは今回は曲が本当に印象的で素敵だったのでそこで優勝に繋がった部分はあると思います。

 

ーコンテストの本番、実際に踊ってみてどう感じましたか?

井出 昨年のジャズセンとJDDの大阪予選は足がずっと震えていたのですが、今回は足が震えたり気持ちが萎縮することはありませんでした。緊張しなかったというと嘘にはなりますが、本番前はそれほど緊張していなかったような気がします。結果発表の方が緊張しました(笑)。大トリだから、とか、二連覇しなくては、というプレッシャーも実はあまりなくて、とにかくかおりと2人で楽しんで悔いなく終わりたい!という気持ちでした。今回2人してうっかり出番の時間を勘違いしていて気付いたらスタンバイだったので心の準備があまり出来ないまま出番だったのですが、本番は本当に本当に楽しくて、いつもは合わせてなかったところで目が合ったり笑顔になれたりして、もちろん映像を見て反省するところも沢山ありましたが、大きなミスも無く楽しんで後悔なく出し切れたかな、という感じでした。

赤澤 普段、舞台や公演などで本番は沢山踏んでいますが、やはりコンテストというのはまた違った感覚で尋常じゃないくらい緊張しました。だけど今までやってきたことを信じて、ここで踊れることも、大トリで踊れることも、2人で踊れることも、とにかく楽しもう!と2人で話しステージに上がりました。恵理子とは出会って11年。ずっと一緒にやってきた訳ではないですが、同じナンバーに出たり、チーム活動したり、今まで過ごした時間があったからこその空気・世界が表現できたのだと思います。本番は兎にも角にも最高に楽しかったです!踊りながら、お互いのワクワク感を感じれる瞬間が沢山あり、すごく幸せな時間でした!

 

ー最後に何かメッセージをお願いします。

井出 JUDGEの皆様のコメントが本当に嬉しかったです。自分が今までやってきたことや信じてきたことが間違いではなかったと自信になりました。今はとりあえず、この作品もまた絶対どこかで踊りたい!という気持ちが強いです。あと個人的には前回のコメントと全く同じにはなりますが、ダンサーとしてもっと確立していきたいので、この優勝に甘えずに努力を忘れずにいきたいです。DELIGHTにもまた挑戦したいですね。今後の予定としてはミュージカルの出演があるのと現在お芝居にも挑戦しています。他にも今年は色んな人と踊ってみたいなというのがあり、クラブやイベント活動、作品作り等も積極的にしていきたいですし、色々な面で表現の幅を広げていきたいです。

赤澤 常に挑戦する気持ちを忘れず、色んな景色をみていきたいなと今回のジャズセンで改めて思いました。そして私個人としては自分にしかできない踊り、表現をもっともっと追求していきたいです。今後は自身のソロ公演の再演があったり、発表会の演出があったり、またこれも新たな挑戦です。踊ることはもちろん、創ること、見ること、様々なことにアンテナを張り巡らせて常に進化し続けていきたいです!今後の目標はこんな感じですが、まずは恵理子と同じく今回の作品をまたどこかで踊りたいと思ってるので、是非沢山の人に生で見てもらいたいです!