DANCE DELIGHT オフィシャルサイト!

2016年8月27日(土)@パシフィコ横浜国立大ホール

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国内、国外から全43チームによって争われた
世界最大級のストリートダンスコンテスト
“JAPAN DANCE DELIGHT VOL.23 FINAL”
見事優勝の栄冠に輝いたのは
2人組ベテランハウスチーム
“GLASS HOPPER”

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国内、国外から総勢43チームが参戦!
23回目を迎えるJAPAN DANCE DELIGHTは昨年に続きパシフィコ横浜での開催。今回のJDDはあのモンスタークルー「MORTAL COMBAT」が出場辞退を発表。JDD VOL.14から9大会連続出場し、その全てで入賞を果たし、内4大会で優勝を収めるというJDD史上最強のモンスターチームの出場辞退を受け、「若手の躍進」「新たなヒーローの誕生」の予感を感じさせた。そんな今大会だが、国内シティーシリーズ&予選大会を勝ち上がった38チーム(内1チームは出場辞退)に加え、海外シティーシリーズを勝ち抜いた「ドイツ」「イギリス」「ロシア」「台湾」「シンガポール」のトップチーム5組も参戦。そこに昨年の準優勝チームであるドイツのチーム「KERAAMIKA」、3位入賞の「ENcounter EN gravers」も参戦し、総勢43チームがJDDの頂点を掴むべくパシフィコ横浜に集結した。

出場チームの作品の目立った傾向は、「BPM遅めの選曲」と「独自性の追求」。
出場チームの方向性はもちろん様々なのだが、近年多くなってきているのが比較的遅めのBPMの楽曲による表現。エナジーやヴァイブス、勢いやスピード感、といった要素を前面に押し出す作品は比較的少なく、スローピッチな曲で独自の世界観を打ち出すチームが多く見られた。また、特定ジャンルに対するプラスαな提案を付加した作品も多く、より「チームカラー」や「独自性」を打ち出していこうという傾向が見られた。

「NEXT GENERATION SHOWCASE」に “Jammy brown” “The Doable” “M.R-N” が登場!
JDDのプレオープニングショーとして定着している「NEXT GENERATION SHOWCASE」が今年も行われた。MCには梅棒の「IMAGINE」が登場。小学生限定コンテスト「LiL’ WiLD」優勝のヒップホップチーム「Jammy brown」、そして「DANCE ATTACK!!全国決勝大会中学生の部」優勝のロックチーム「The Doable」、「DANCE ATTACK!!全国決勝大会高校生の部」優勝の「M.R-N」が次々にパフォーマンスを披露。(「M.R-N」はJDD本編では「M.R-N+パパ」としても出場。このW出場は「Respect」と「ナルシスト」でW出場した「Rikimaru Chikada」以来2度目の快挙)次世代を担うダンサーによるダンスで会場は一気にウォームアップ完了。程なく始まるJDDオープニングへの華を添えた。

オープニングの後はいよいよ本編、Aブロックがスタート!
ADHIP田中による名物と言える「前説」の後、オープニング映像~ジャッジソロ~MC USK登場と続くオープニングで会場はいよいよ近づく「本戦」に向け気持ちを集中させていく。JDDの主役はもちろんファイナリスト。緊張と興奮、期待感が入り交じる空気を打ち破り登場したのはA-1「ゴッドファーザー」。札幌をレペゼンするロックチームだ。彼らは持ち味である勢いのあるパフォーマンスを展開。「もうどうなってもいい!」とさえ感じられるような「半捨て身」のアクロバットや、分かりにくすぎる「逆ゲッダン」という技などを盛り込んだLOCK作品で今年のJDDはエネルギッシュに開幕。

Aブロック中盤に一つのピーク、「W-CLAPS」が登場!
Aブロック前半は新鋭チームが数多く登場。特にハウスチーム「TERM-INAL」、ヒップホップチーム「VolcanoCamargo」は強い印象を残した。Aブロック中盤戦となるA-8にはUK代表のアニメーションチーム「Pro-Motion」が登場。斬新なフォーメーションで魅せる一曲使いのショーで会場を沸かせると、続くA-9には「ゴーとちびゆり」が登場。現代音楽+純然たるロックダンスというロックの新境地と言える作品を披露。続いてハウスチーム「EVERES」が登場。若手ハウサーによるスーパークルーは、強烈なエナジーを放つ作品を展開。そんな流れの中、東北を代表するロックチーム「W-CLAPS」が登場。2人の息ピッタリのライブ感溢れるロッキングは観客の心をグッと掴み、大いに会場を沸かせた。

Aブロック終盤は「BAGHEELA」「JAM」「ENcounter ENgravers」らが登場!
Aブロックの後半になるとシティーシリーズ入賞チームが続々登場。A-17にはロックを基調とした7人組フリースタイルチーム「a spontaneous」が登場。誰もが楽しめるようにデザインされたお洒落さを感じさせるコレオグラフを展開。続いて登場の「Nous」は独自ジャンル「Concréte」を披露。シンプルかつ躍動的なフロアムーブのループとそこに付加されていく繊細な変化で独自の世界観を表現。続いてベテランポッパーによる強力チームTDD優勝の「BAGHEELA」が登場。個々の個性やスキルを活かした迫力のポップ作品を披露。続いてODD優勝の「JAM」が登場。ソウル、ロック、ビバップ等をベースとしたグルーヴィーで味のあるダンスは観る者を魅了した。そして
Aブロック最後に登場となったのは昨年のJDD3位入賞のヒップホップチーム「ENcounter ENgravers」。が登場。ギミック満載の驚異的なまでに作り込まれた作品で観客をどよめかせた。

Bブロック前半には固い絆で結ばれたチームが続々登場。
Bブロック1番目には関西からJAZZベースのフリースタイルチーム「TUKIとKUMA」が登場。キッズ時代から長年活躍してきている彼らは、溢れんばかりの感情込められた超タイトな作品を披露。そしてB-3にはJDD初となる「親子」ロックチーム「M.R-N+パパ」が登場。父と息子であり先生と生徒。もともとブレイキングでJDDに出場経験のある父が、ロッキングで息子達と出場したこのJDDでは、息子たちと共に溌剌としたダンスを披露。こういった「親子」チーム、今後増えていくことだろう。続くB-4そしてB-7には兄弟によるヒップホップチーム「masterpiece」、夫婦によるフリースタイルチーム「botanic」が登場するなど、チームである前に家族という強固な絆で結ばれているチームが続々登場し、その絆を裏付けるような高いチームワークによる独自性の強い作品を披露した。

Bブロック中盤には「GLASS HOPPER」「EVOLVERS CREW」が登場。
B-13に登場したのはハウス界の超ベテランチーム「GLASS HOPPER」。単純にグルーヴと構成力とアクロバティックなムーヴを前面に出したハウス作品という訳ではなく、今までに無いようなコンテンポラリー作品のような作品構成で独自の世界観を表現。流麗なステップとアクロバットで体現される非常に繊細なニュアンスは見事。後半は2人の限界を突破して精神力でギアを上げていき、トップギアの怒涛のフロアムーブを展開し、最後はステージの真ん中での握手で作品は終了。感動の余韻の残るそのステージに続いて登場したのがロシアのエクスペリメンタルチーム「EVOLVERS CREW」が登場。一つの形や動きを全員、もしくは複数人の組み合わせで表現。手、足、身体をフリーキーに用いた超斬新な表現は正にエクスペリメンタル。見たことのない立体表現の連続で終始会場を沸かせた。

「9stepper’z!!」「ALL GOOD FUNK」等ロックチームを中心にテクニカルでエネルギッシュなダンスが光ったBブロック終盤。
Bブロック後半から終盤にかけて、シティーシリーズ入賞チームが続々登場。B-16に登場した東京のポップチーム「Mad Skills Styler」は、キッズ時代から今に至るまでの集大成と言える強烈にテクニカルで凄まじいパッションのダンスを披露。目まぐるしく展開するスピーディーなダンスの数々で会場を沸かせた。B-19には大所帯ロックチーム「9stepper’z!!」が登場。エネルギッシュなルーティンの数々をテンポよく展開し、隙のない作品を披露した。続いて関西の女性HIP HOPチーム「SHAFT BLAZE」が登場。オールオリジナル音源でパワフル&タイトなヒップホップを見せた。続いて登場は関東のスーパーロックチーム「ALL GOOD FUNK」。個々の個性や非常に高いスキルを上手く活かした構成で、これぞ「2016正統派ロッキング」と言えるパフォーマンスを展開。B-22に登場したのは昨年準優勝ドイツの強豪「KERAAMIKA」。前回出場時より1人少ない5人構成ながら、様々なジャンルのテクニックをベースに作り上げられる立体的な作品は健在。独特な世界観を見せつけBブロックを締めくくった。

結果発表!GLASS HOPPERのコメントに会場は感動に包まれた!
特別賞1チーム目はロックチーム「9stepper’z!!」。前回に続き2回連続の特別賞入賞となった。コメントでは悔しさをにじませつつも、このステージで出し切った達成感を湛えた爽やかな表情が印象的。まだまだ若いチームだけに今後の活躍に期待したい。特別賞2チーム目は「W-CLAPS」。長年の挑戦を経て、今年はJDD優勝を狙っていた2人。終始笑顔の「SEI」に対し、コメントを進めながら号泣スイッチの入った「福助」というコントラストが印象的。まだまだポテンシャルを感じさせる好パフォーマンスでの特別賞だっただけにこれからの挑戦が楽しみなところ。3位には関東のスーパーロックチーム「ALL GOOD FUNK」が入賞。当然優勝を目指していた彼らだが、今回の3位入賞が初の入賞という事で、ステージ上ではメンバー全員が終始笑顔。3位入賞=来年の決勝シードを獲得している彼ら。シード権行使も含め今後に注目したい。そして2位にはロシアのエクスペリメンタルチーム「EVOLVERS CREW」が入賞。作品中の無表情で踊る様子とは正反対な嬉しさが爆発した満面の笑みではしゃぐ姿が印象的。そして迎えた優勝発表。MC USKがコールしたのは「GLASS HOPPER」。その作品性の高さ、個々の技術、この日の体力の限界を超越した精神力や気迫、そういったもの全てが観る者に伝わっていたのだろう。大きな歓声と拍手が「GLASS HOPPER」がステージに上がるまでの1分〜2分の間止まることはなかった。「(タツオには)凄い借りがあって…どうしても優勝させてあげたかった」と息をつまらせながらコメントしたイツジ。2人の関係性やドラマが感じられる光景は、会場のにいる観客はもちろんライブ配信を見ていた日本中のダンサーの涙を誘ったのだった。
「若手の躍進」「新たなヒーローの誕生」を予感させたこのJDD VOL.23 FINALだが、結果的に今回の最年長チームである「GLASS HOPPER」の優勝で幕を閉じる事となった。JDDの長い歴史と共に、様々な名場面を演出してきたこの2人の熱い思いと蓄積された歴史が、今回の優勝へと繋がったのだろう。さあ、次はJAPAN DANCE DELIGHT VOL.24シーズン!シティーシリーズ第一弾OSAKA DANCE DELIGHT VOL.32シティシリーズ第二弾TOKYO DANCE DELIGHT VOL.18の詳細は既に発表されている。JDDの頂点を掴む夢を実現すべく、多くのダンサーの挑戦に期待したい!