2016年6月17日（金）@JANUS

Hook up!!史上初となるクルーバトルに40組が参戦！
強力メンツが多数出場し、凄まじい盛り上がりに！

2016年6月のHook up!! SPECIALは、Hook up史上初となる”CREW BATTLE”を開催。内容は、HIP HOP MUSIC縛りのALL STYLE BATTLEだ。初の試みという事もあり、イベントとして成立するだけのエントリーが来るのか？という心配もあったが、驚くべき事に、様々なジャンルの有名ダンサーを含むチームが数多く名乗りを上げ、最終的に募集制限数の40チームがエントリー！中でも注目を集めたのは東京から参戦の「FTHEB (エフザビー)」。EXILEの「世界」やBBBの「TOYOTAKA」、THE FLOORRIORZの「KATSUYA」等といった有名ダンサーを擁するスーパースタークルーである。他にも、KODで日本代表として出場したHIP HOPメンバー「GOEMON」や、ブレイクチームであるモーコンに「AKIHISA」、そしてLOCKの「MASATO」が入っている「MORTAL COMBAT KLEITOS」、O.G.SのACKYやKAZUHIROを擁する「KONG SUMMIT」等々、超豪華なメンツが集結した。
予選から白熱したバトルが展開された訳だが、バトルに慣れていなクルーは攻守の入れ替わり時にもたつく場面があったり、ルーティン発動の準備の為、踊っている相手を見ることが出来なかったりと、バトル全体のリズムを途切れさせてしまう発端を自ら作ってしまいがちだったが、一方ブレイクチーム等バトルに慣れているクルーはバトルの流れを上手く作ったり、クルー全体としての一体感を生み出すなど、違いを見せていた。
トーナメント一回戦は、Aブロック1位通過vsBブロック8位通過といったように通過順位でカードが決まるシステム。ここでは大きな番狂わせはなく迎えたベスト8。「KONG SUMMIT」vs「FTHEB」や「GOEMON」vs「MORTAL COMBAT KLEITOS」等、見応えのあるバトルの連続に会場はヒートアップ。このベスト8での「MORTAL COMBAT KLEITOS」の「MASATO」のソロは会場を大いに沸かせた。
そして迎えた準決勝第一バトルは「FTHEB」vs「ありなみん」。この日好調の「LiLi」をはじめ、個々のスタイルとチーム力の高さで勝ち上がって来た「ありなみん」だったが、個々のソロ力と強力なバトルルーティン等、総合力の高さを見せた「FTHEB」が勝利。準決勝第二バトルは「KATALAZ」vs「MORTAL COMBAT KLEITOS」。「KATALAZ」はLoCo YoKoやBabylonを擁するバトル上等な非常に濃いメンツ。しかしそんな濃いメンツに対しても長年共にバトルしてきた圧倒的経験値を持つメンバーがほとんどの「MORTAL COMBAT KLEITOS」は序盤からペースを掴み終始圧倒し勝利した。
いよいよ決勝戦。「FTHEB」vs「MORTAL COMBAT KLEITOS」のバトル。互いにルーティンでもソロでもハイレベルなものの応酬となったが、よりバトルに遊びの要素と自由度の高さのある「MORTAL COMBAT KLEITOS」が、終始バトルを支配し見事勝利。初のクルーバトルの優勝チームとなった。（ちなみに「MORTAL COMBAT KLEITOS」がこの日のために用意したルーティンの数は22個とのこと。バトルの組み立ての指揮官はSHUNJIが担当し、指示を出していたようです。）

DOMINIQUE
初のクルーバトルって事で、出場者も今ココでルール作り…あるいは楽しみ方を模索してる感じがあって、凄く新鮮でした。今後続けて欲しいなと強く思いました。中でもやはり「MORTAL COMBAT KLEITOS」はクルーとして成熟度がちょっと群を抜いていましたね。全てのバトルで圧勝でした。印象的だったダンサーは「ACKY」「KAZUHIRO」「MASAO」さん「LiLi」がぶっ飛んでいて見ていて落ち込みました（笑）。上記メンバーのダンスは個の力がクルーバトルの空気を変えた瞬間を見た気がしました。

MEGU
予選は大人しめなクルーが多いように感じた反面、先輩後輩、友達仲間、今日突然入ったみたいな色々なタイプのチームがあった訳ですが、トーナメントに残ったクルーはそれぞれの独特な色が出ていたと思います。決勝は、どちらもクオリティーの高いルーティン合戦に高度なソロの応酬と見応えありでレベルの高いバトルでした。印象的だったクルーは「FTHEB」「Bitch don’t kill my vibe」、個人では「LiLi」ですね。

Ricky
予選は、クルーバトルという事で、もちろん個々のスキルも評価するんですが、全員が音や空気に反応できているかどうかを見ました。その上でいい踊りができていたら自然と上がっていたんじゃないでしょうか？トーナメントはどのバトルも好内容で審査は難しかったですね。ベスト16〜8でのバトルでは、誰か1人が目立ちすぎているクルーが多くて、クルー内での差を感じました。決勝はどちらも良かったんですが「MORTAL COMBAT KLEITOS」の方が、バトルでのスキルもチーム力も組み立て方も1枚も2枚も上だったと思います。隙がなかったですね。印象的だったダンサーは「MASATO」ですね。今日一番やばかったと思います。あと「LiLi」もヤバかったですね。「Babylon」の存在感も格好いいなと思いました。

SHIE-CHAN
HIP HOP LOVERが集まり、HIP HOP MUSICを楽しんでるという全体的なムードが良かったです。もちろん音楽あってのダンスなのですが、予選では音楽に踊らされ過ぎて何も残さずに終わってしまうチームが沢山いたように思います。出ている人皆音楽を聴いて踊るわけなので、プラスαで際立つ何かがないとナチュラルに踊るだけではバトルに勝てるかどうかで言うと難しいと思います。逆に、何か残そうとし過ぎて、重く黒いビートなのにワッショイな感じで踊ったり、エロい曲でガツガツ踊ったり、ムーヴを出そうとし過ぎて曲の雰囲気に合ってない人が多かったりもして、残念な部分もありました。あとは興奮し過ぎて相手に近付き過ぎたり触れてしまったりと空回る場面もあったので、感情がコントロール出来てない状態での過度な接近戦は焦っているように見えてもったいないですね。あと、ルーティーンをしてるほとんどのチームが、自分達が持ってるショーから取って出したのかなと思わされる程「ショー」っぽかったので、ショーで使える振り付けとバトルで効果的なルーティーンは全く別物だということを理解して、ルーティーンを出す意味を考えて欲しいです。本来バトルのルーティーンとは、どんな内容であっても相手を倒す為の武器でないといけないので、挨拶程度の銃レベル・空気を完全に変える為の大砲レベルなど、とにかく相手にダメージを与えれる物でないと意味がないと思うのです。ルーティーン前にカウントをうって今からルーティーン出しますって事がバレるのは格好悪い事なので、慣れてない人達はルーティーンスタート時の練習も必要だと思います。
クルーバトルとしての部分では、バトル文化で育っているBBOY達のバトルの上手さは今回際立っていたと思います。昔のイメージでBBOYは凄い技をするだけで踊れない、ダンスじゃないと言われて続けてきましたが、カッコいいビーボーイが沢山出てくれててビーボーイは踊れないという考えはもう古いということを見せてくれて、お手本のようなバトルをしてくれたので、私も一人の “床師” として誇らしかったです。
仮に普段ヒップホップを踊らない人であっても自分のグルーヴを持っている人はヒップホップだと思うので、かかった音楽に対して感情とムーヴがリンクして、ジャンル関係なく自分をしっかり出せたダンサーが活躍したと思います。
トーナメントからは技術はもちろんバトル経験も豊富な、標準装備している物のレベルが圧倒的に高いチームばかりだったので安心して楽しめました。ただ、いい踊りが出なかったりルーティーンが思った程ウケなかったりした時に、一人でも弱気になるとそれがチームに伝染するので、one for all, all for oneの精神でいかないとクルーバトルはすぐガタガタになってしまうし、それはジャッジに伝わってしまいます。
普段からお互いの事をよく知っていたり、気を使わず信頼し合えてるチームは凄く一体感があり、ソロで出ている時でもチーム全体で戦っている感じが出ていた「MORTAL COMBAT KLEITOS」と「FTHEB」はズバ抜けてチーム力があって、納得の決勝でしたね。決勝は、本気の中に遊びのニュアンスも入っていて、両チームから余裕とキャリアを感じました。「FTHEB」は予選から見ていましたが、準決勝までずっとダントツで良かったので決勝は少しだけ出し切ってネタ切れしてしまっていた感じがしました。
印象的だったダンサーは「LiLi」ですね。感情をそのままいいムーヴに繋げれる力があって、爆発してましたね。大好きでした。「FTHEB」は全員めちゃくちゃカッコ良かったです。チーム全員がムラなく毎ラウンドでそれぞれカマせるって凄いなと思いました。「MORTAL COMBAT KLEITOS」の「マッハ」はムーヴの内容も音とのリンクも素晴らしかったです。ベスト16の時の「KAZUHIRO」さんには撃ち抜かれました。あと「GOEMON」と「Bitch don’t kill my vibe」のチーム力も素晴らしかったです。