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2016年3月21日に開催された世界最高峰の2ON2バトルイベント “JUSTE DEBOUT WORLD FINALS” のHIP HOP部門に於いて、悲願の優勝を勝ち獲った “RUSH BALL” のKYOKAとMAIKAの2人にインタビュー。1つ1つのバトルについて、優勝を達成した瞬間の思い、これからの目標等、彼女達の等身大のコメントをCHECKだ!


ー今回のJUSTE DEBOUTは3DAYSでの開催で、まず1日目がフランス予選という形でしたが、どういった戦略で臨みましたか?
M この予選に90チームくらい出ていて、その中から19チーム以内にピックされないとトーナメントに進出が無理なんで、とにかくそれぞれがガッツリとソロを見せる事を意識しました。最初にルーティンして、それからそれぞれのソロって感じですね。
K けど合わせは失敗して(笑)。まあ動画で見てみたらそんなに失敗って感じには見えなかったんですけどね。それでもピックはされるかな~という実感はありました。
M 会場の空気的にオーディエンスの反応が白黒はっきりしていて、いいダンスには凄く沸くけど、そうでなければ無反応みたいな感じなんですよね。だから「カマさなきゃ!」っていう緊張感はありました。私達の時は…そこそこの反応はありましたね(笑)。

 

ー予選を無事突破し、いよいよ本選。2日目は、予選が行われた各国の優勝シードチームも交えた32チームでのトーナメントで、トップ32、トップ16の2バトルが行われた訳ですが、まずトップ32のバトル「Anissa & Fabreezy」との対戦について聞かせてください。
M ファブリスがメチャ上手かったですね。会場が狭いところだったので、バトルも凄く近くて迫力あるな~って感じました。私達が先攻で最後に踊るのがファブリスっていう流れだったんですが、普段動画で見ていたファブリスの踊りを間近で見てる!みたいな気持ちもありました(笑)。ファブリスは踊る時にメチャクチャ目を合わせて離さずに踊るんですよ。それが怖くて(泣)。フロアーとかも凄くスムーズで力強くて、「勝てるかな?」って不安はありました。向こうのルーティンが凄く短かった事や、相手のメンバー間のレベルに差があったのも私達がトータルで勝てた理由かなと思います。

 

ートップ16、「Regi & Deyvron」との対戦はどうでしたか?
K 私的にはトップ32よりこのトップ16の方が印象的でした。もろフランスって感じのスタイルで、観客も巻き込んでいくし、ダンスがクリアでした。ルーティンも凝っていて、お洒落で…、強敵でしたね。
M 私達も2ラウンド目でルーティンを出そうと思ってたんですが、曲と合わなかったので、ルーティンをせずに自分がバッと踊り出しました。自分は勝てるかなって思いましたね。相手のダンスを見ていて「ここの音、私ならもっと取れるな」とか「こう音を取れば見てる人は上がるかな」みたいな事をバトルしながら思ったので、そうやって踊れば勝てるかなって思ってました。

ーDJの選曲が難しそうでしたが、その辺はどうでしたか?
K DJは「YUGSON」が担当していたんですが、だいたい1バトルの内、1曲は私たちは聴いたことのない難しい曲だったので苦労しました。ただ、フランスのダンサーとかはそういう曲とかも知っていてハメてくるんですよね。でも、そういう感じだってことは分かってたんで、驚きはしなかったし、上手く対応出来るように頑張ろう!って感じでした。ただ、その予想をも超えてくる曲もかかってましたけどね(笑)。

ーちなみにルーティンはいくつ用意していったんですか?
M 12個用意したんですけど結局4つくらいしか使わなかったですね。
K 曲がどんなのが来るか分からないので、どんな感じにも合いやすいようなルーティンを沢山作りました。

 

ーそしていよいよ3日目。ACCOR HOTELS ARENAでのトップ8からのトーナメントです。トップ8の対戦は「Baloo & Idriss」でしたが、いかがでしたか?
K ここからはアリーナって事もあり、とにかく一つ一つのバトルを気を抜かずに出しきろうって思って臨んでました。このトップ8のバトルは、相手を見ていると私達とバトルやりにくそうな感じがしましたね。トップ16で「YASS & YUSEI」がこのチームに負けたんですよ。
M だからかなり警戒してたんですけど、本調子ではなかったのかそこまでいいダンスが出てはいませんでした。相手チームにルーティンも無く、逆に私たちはバッチリルーティンがハマったので、そういう部分でも勝てたかなと思いました。

 

ーでは準決勝、「Jimmy & Samuel Yudat」とのバトルはどうでしたか?
K これは…リベンジ戦でした。一度WDCで当たってるんですけど、その時は何も出来ずに負けていて…、あれは4年前くらいですね。だからメッチャ気合入ってました。向こうもメッチャ気合入ってましたね。準決勝が私達と当たるって決まった時点で、それまで普通に接していたのが、いきなり何も話さなくなって、ピリピリした空気になったので、これは向こうも本気だなって感じました。
M 準決勝は私達の先攻で、私が最初に踊ったんですが、容易に返されないようなソロをどう踊るか…という事を意識していましたね。
K ちなみにルーティンを4ラウンド目で出したんですが、このルーティン、実は当日作ったんです。あの2人と対戦するのに適したルーティンが手持ちに無かったので、観客も沸かすことが出来て、相手がやらなさそうなルーティンを作ってしまおうって事になり、バトルの前に考えましたね。

ー準決勝からは4ラウンドとなる訳ですが、緊張はしなかったですか?
M 4ラウンドになった事で、1人2本いけるから1本目はやりたいようにやろう!って感じで、力まず落ち着いて踊れていましたね。
K 私も落ち着いて踊れました。逆に相手方の「Jimmy」ちゃんは少し力んでるように感じましたね。
M 「Samuel」は凄く良かったです。普段見せないフロアーを入れてきたりしてビックリしました。

ー決勝戦の前にLOCKの決勝があり「MASATO & NOBBY」のバトルがありましたが、見ていましたか?
K LOCKの次がHIP HOPだったので、舞台袖でウォームアップしながら見ていました。バトルの1曲が生バンドでテンション上がりましたね。そして「MASATO & NOBBY」が優勝してくれたので、気合が入りました!エクスペリメンタルでの「NAO」さんの優勝も含め、モチベーションアップしましたね。

 

ーいよいよ決勝戦、相手は「Jeems & Lil Blade」でしたがいかがでしたか?
K この2人は15歳くらいなんですよ。凄く勢いがあって「Majid & P-Dog」や「Waydi & Rochka」を倒して来た2人なんですよね。お客さんがこの2人を応援している感じもあったし、とにかく勢いが怖かったです。ただ、決勝まで来たので、ここで負ける訳にはいかないっていう強い思いはありました。
M そうですね、とにかく気合が入っていたしやる気に満ち溢れていましたね。
K 相手の2人ですが、準決勝の「Waydi & Rochka」戦でエナジーを出し尽くしたのか、「あれ?疲れてる?」って感じでした。勢いはあるんですが、こっちまで伝わってこない。そんな感じでしたね。
M ルーティンも出してきたりしたんですけど、曲と全然ハマってなくて可哀想でしたね。
 

ー2曲目ですが、凄く踊りにくそうな曲がかかってましたね。あれはどうだったんですか?
K 私のソロの時だったんですが…、とりあえず乗っとけ~って感じでしたね(笑)。その時はとにかく「踊ること」に集中していたし何も特に思わなかったですが、今改めて見てみたら、ちょっと理解に苦しむ選曲でしたね (苦笑)。

ー決勝の4ラウンド目のルーティンは会場を沸かせましたね。
M あれはもう決勝の最後にやろうって決めてたやつで、ルーティンがMCの「オーーーーーーーケィーーーーーー」のタイミングで少し余裕を持って上手く終わるように計算して出したんです。
K いつも私達は練習とか結構適当なんですが、今回はこの決勝の4ラウンド目用のルーティンはしっかり準備していました。最後3秒位余して終わるには、最初のソロをどれだけ踊ればいいか、といったところまでしっかり準備してきましたね。
M 4ラウンド目はKYOKAがまず踊ってたんですけど、その後ろで8×10を一生懸命数えてました (笑)。
K あのルーティン、単純に最後の蹴り飛ばすのをやりたかっただけなんですけどね(笑)。
M あの時は本当に気持ちよかったですね!
K 相手は凄く嫌そうな顔をしてましたね (笑)。

ー結果発表を迎え、優勝が決まりました。その瞬間の心境はいかがでしたか?
M 4回目の挑戦だったし、今まであと一歩のところで負けていたので、今回オールレッド (4-0) の完勝だったので、本当に気持ちよかったです。決まった瞬間はもう嬉しい気持ちが爆発して転げまわってしまいました(笑)。
K 勝った瞬間、一瞬しんみりした気持ちがよぎったんです。ちょうど1年前くらいに入院していたんで。1年前に入院した日が、今年フランスに行く日だったりしていたし。感慨深い気持ちのスイッチが入りそうになっていたら、相方が転げまわっていたので、「あ、そういう感じね (笑)!」ってスイッチは切り替わりましたね。
M 正直、相方が入院して、こんなに早く復帰出来るとは思ってなかったんです。もっと時間がかかると思っていたので、1年でまたフランスでJUSTE DEBOUTに一緒にチャレンジできて本当に幸せです。昔みたいに一緒に頑張れるんやなって思うと感動しますね。

ーそういった「思い」って結構決勝直前とかに思い出してしまいがちだと思うんですが、どうでしたか?
M 昔の私ならそうだったと思います。ただ、そういう時って絶対自分の踊りが出来ないんですよね。だから決勝前とかはとにかく何も考えないようにしていました。そういった感情が湧いてきたのは、結果発表が終わって控室に帰ってからですね。
K 私もバトル中は何も考えないですね。ただ、決勝が終わって結果を待ってる時にそういう気持ちになりましたね。

ーJUSTE DEBOUT優勝を達成した訳ですが、2連覇を狙いに行くのか?という事も含め、今後の目標を聞かせてください。
M 2連覇を狙うのもいいんですが、より私達が飛躍していく為には、もっと色々挑戦して経験値を上げていかないといけないと思うので、もっと色んなタイトルを獲りに行きたいと思います。
K RUSH BALLとしてはもっとアングラな場所で活動していきたいなって思ってます。個人の目標としてはKODでの優勝ですね。まず今はそこしか考えてないです。
M 世界のトップクラスのダンサーの領域を目指したいですね。今回「JUSTE DEBOUT」のタイトルは獲ったんですが、「Majid」や「Waydi」といったトップクラスに肩を並べた訳では全然無いので、その人達と同じレベルで、同じ所に立ちたいって思ってます。その為に自分のスキルを上げたり、色んな所に行ったり挑戦していきたいと思います。

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