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2016年2月25日(木)@CLUB SEATA

WINNER DANCE

49組がエントリーした
大学生・専門学校生限定ダンスコンテスト
“BIG BANG!! TOKYO”
優勝は男女2人組LOCKINGチーム
“HocusPocus”

 

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2016年も春のBIG BANG!!の季節がやってきた!まず開催されたのは東京大会。場所は吉祥寺CLUB SEATA。春の大会=卒業シーズンという事もあり、今回がこのチームで出場するのが最後、というようなチームも多く、春の大会独特の「熱さ」を感じさせる大会となった。全体的に「独自性」や自分達なりの「スタンス」を模索し、それはそのまま表現しようとしているチームが多く見られたが、「スキルの質」「作品力」「選曲と編曲」「世界観」「衣装」等々といった「対コンテスト」での評価基準要素を非常に優れたバランスで体現するチームは少なく、逆にそういった条件を数多くハイレベルに表現できたチームは高評価に繋がったと言える。

優勝を獲得したのは男女2人組ロックチーム「Hocus Pocus」。全体を通して途切れることのない疾走するグルーヴ感、見せ場の倍速ルーティンのシンクロ度、インパクトのあるソロのアクロバット技等、シンプルな中にも考えられた展開力を見せ、見事優勝。2位には前回の優勝チームであるヒップホップの「BAMBAABAA!!」が入賞。メローなトラックの中で見せる緩急のグルーヴ表現で見事な展開を作り高評価へと繋がった。3位入賞は女性3人組ハウスチーム「Step in Jack+」。しなやかで繊細なタッチ、それでいてテクニカルなステップを駆使。目眩くフォーメーションの変化の中にフロアーも上手く挿入し、隙のない厚みのある作品を披露した。4位には男女2人組ロックチーム「げれんでこなみ」が入賞。非常に高い個々の技量を活かしたシンプルな作品を展開。セッション性も高く、ライブ感の強さが印象的。5位入賞はこちらも男女2人組ロックチーム「東雲」が入賞。息の合った2人のパッションがダイレクトに伝わってくる作品を展開。ビートのフィルイン等の盛り上がりどころは力強く、緩やかな流れのパートは落ち着いたノリで見せるなど、上手く音楽を捉えた作品を披露した。特別賞には「Alvanity」と「MAsON.」の関西勢が入賞。ポップチーム「Alvanity」は、いわゆるオーソドックスなポップスタイルでは無い、斬新なアプローチで作品を構成。様々な手法を取り入れ独自の世界観を披露した。フリースタイルジャズの「MAsON.」は、ジャズダンスとしては斬新な選曲(一曲目)で独自の世界観を発揮。二曲目も伸びやかで表情豊かなダンスを披露した。

 

JUDGE

YUTA
チームとしての色だったり、こだわり、見せ所といった「コンテスト」目線の作り方をバランス良く出来ているチームが少なかったように感じました。逆にこれらの要素を上手く組み込みながら見せきったチームが入賞したような印象でした。出場チームにLOCKチームが多かったので、自分もLOCKダンサーとして感じたことを書かせてもらうと、もう少し「LOCKING」を頑張って欲しいかなと思いました。シンプルに見せきる格好良さをこれを機に意識してもらえたらと思います。
優勝の「Hocus Pocus」は、自分の中では文句なしの優勝でした。しっかりと展開のあるショーの構成にLOCKINGの基礎力の高さ、いやらしくない抜き感やこの2人だからこその空気感、全てがマッチしていたと思います。最高でした。4位の「げれんでこなみ」は、高水準のセッション感が見られました。2人のこだわりが全面に強く出ており、高いスキルがなければこのショーは成り立たなかったと思います。個人的には、もう少し全体を詰めて後半にかけて盛り上がってくると上位も狙えたかと思いました。
入賞チーム以外で印象的だったのは「The Hood」「COPAIN」「DOUBLE TURMERIC」の3チームです。「The Hood」は、マイケルの楽曲を使ってのショーでしたが曲のニュアンスをしっかりと捉え、寄せすぎずかつ離れすぎずの絶妙なバランスで見せきれていたと思います。「COPAIN」は、選曲も含め起承転結のしっかりしたショーを展開できていたと思いますが、もう一つパンチに欠けたのと展開の繋ぎ部分で少し気持ちが切れてしまった印象でした。「DOUBLE TURMERIC」は、フリースタイルでエントリーしていましたが、SOULやLOCKINGの上手さが際立っていました。ショーの内容も展開がしっかりしていてとても見やすいショーでした。


IMAGINE
作品の入りの雰囲気は良いチームが多く、思わずジャッジ席で前のめりになるのですが、そこで期待させてくれた山場まで行かずに尻すぼみで終わっていくチームが多い印象でした。中盤の山場、そのチームならではの見せ場、作品の終わらせ方までこだわってもらえると素敵だなと思います。作品の入りってどうしても最初に考えてしまうと思うのですが、実は最も難しく重要な部分で、だからこそクライマックスを固めてそこを生かすためにどう始めて行くかを考えていけるといい作品になるのかなと思います。
3位の「Step in Jack+」は、僕は1位票を入れました。ハウスならではの踊りながら動ける特性を生かして構成がめまぐるしく変わっていくのですが、その際の3人の距離感がとても近く、さらにノールックで行われるので驚きました。練習量に裏打ちされたメンバーの信頼感が見えました。ただ激しく動くだけでなくて見せ場もわかってるし、選曲、衣裳、表現のニュアンスも、「どういうことがやりたくて、何が自分たちの武器なのか」がクリアに伝わってくる好印象なチームでした。もう少しだけ余裕を持ってナチュラルに踊れると、より評価されるのかなと思いました。特別賞の「MAsON.」は、体幹がとても強く、最後までパワーも衰えないので、凄くトレーニングされているなあと羨ましく思っていました。1曲目と2曲目で作品のテイストが大きく変わったのですが、作品を通して表現したい「方向性」は貫いていた方が印象としては強く残るし、やりたい事がより伝わるのかなと思いました。より上位入賞も可能だとは思いますが、本人達は1位しか見ていないとのことでした。そうなった場合、他の審査員から「高評価を得る」のと「1位票を獲る」のは全く違うと思っていて、ジャズの審査員が1人だとして、他の4名の「1位票」を本気で奪いに行くのであれば、ストリートダンサーにもストレートに伝わる圧倒的な武器が必要だと思いました。ジャズには困難な道ではあるのですが、「WVE」や「Nexstep」の様に上位を争えるチームも出てきているので、諦めずに頑張って欲しいです。
入賞以外で印象的だったチームを挙げると「LYNDA」は作品の中でメリハリが付いていて良かったです。やっぱり「ココロ踊りミダレマCREW」の様なフルアウトLOCKチームがいてこその大学生コンテストですね。元気をもらいました。個人的にはもっと乱れま狂って欲しかったですね。「COPAIN」はその前のチームまで続いていたスッキリしない空気を振り払う様なパッション溢れるWAACKでこっちもスッキリしました。出場順を味方につけたいい例ですね。


HIRO
ショーとしての組み方が弱かったチームが多かった気がします。1曲目はいい感じで掴めているのに2曲目以降に勢いが落ちるチームが多かったです。やはり全体を通してのインパクトをキープできるかがポイントになりました。
優勝の「HocusPocus」は、個人のスキルの高さと安定感が抜群でした。シンプルながらに余裕も感じさせるクオリティで郡を抜いた完成度でした。3位の「Step in Jack+」は、女の子なのにアグレッシブなフロアを交えた展開や、スピーディーな構成が印象的でした。スマートな中に強さが見えるスキルフルなダンスが高ポイントでした。5位の「東雲」は、LOCKのエントリーが多かったなかで、2人の個性が強く出たオリジナリティが印象的でした。チームとしてのまとまりをもっと出せたら上位に食い込んだと思います。
入賞チーム以外では「COPAIN」「The Hood」「U-tek」が印象的でしたね。「COPAIN」はシンプルな構成の中にパワーとキレを感じました。踊りきる気持ちよさがでていてよかったです。「The Hood」は、マイケルをアレンジした振り付けが好印象でした。丁寧に踊りきっていて良かったです。「U-tek」はグルーブ感が出ていて躍動感を感じました。HOUSEかっこよかったです。

 

Hiroki
全体的に、前半が凄く良く後半までその状態をもっていけていないチームが多いと感じました。最後まで、しっかりまとめられたチームが高評価に繋がりました。2位入賞の「BAMBAABAA!!」はグルーブの中にしっかり質感を入れて、2人で踊る空間を上手く使っていて良かったです。4位の「げれんでこなみ」は、1つ1つの動きをしっかりと表現していて、厚みを感じました。後半の詰めがもう少し欲しと感じました。特別賞の「Alvanity」は、技術面、クオリティはそんなに高くは無いんですが、あの世界観を最後までやり通す所がとても良く、特別賞は即決定でした。技術力アップに期待!入賞以外では「Def Posse」「ココロ踊りミダレマcrew」が印象的でした。「Def Posse」はバランスが良く、展開も面白かったです。質感など細かいところを合わせられれば結果に繋がると思います。「ココロ踊りミダレマcrew」は、違う意味で勝ちに来てたと思います。1番会場を笑わせてました。クオリティが上がればしっかりと評価に繋がると思います。


AKIHITO
前半は良いけど、後半に前半ほどの制作力や集中力がなくて、惜しい展開になってしまっているチームが多かったと思います。自分達の作品の音楽に入り込み、その上での表現がある、ということの大切さをもっと強く感じて欲しいとも思いました。そういった点で、この場で魅せる!という強い気持ちがあって、個々の価値観やこだわりを作品から感じさせてくれるチームを、僕は高く評価しました。
優勝の「HocusPocus」は、「ここに立つ!」という強いパワーが先にあって、見せ場や、こだわりが表現に生きていたことを、高く評価しました。シンプルにカッコよかったです。2位の「BAMBAABAA!!」は、観ているこっちまで乗せられてしまいました。遊び方や、音楽へのアプローチ、2人の空気感が、本番に気迫と共に表現されていて、唯一無二の存在感を感じました。
入賞以外で印象的だったチームは「darkmatter」ですね。スキルも遊びもあって、やりたいことが一致している2人だと思うのですが、その2人だからこそ出来る大きな武器を、あと一つ持てば、もっと作品にメリハリが入り説得力がつくだろうなと思います。「もすきぃと」は個人的に好きでした。ただ後半の世界観に、迷いを感じました。