2016年2月11日(木)@SPACE A-Sh
関西を中心に30組がエントリーした
“BATTLE LOCKIN’ -Lockin’ Crew Battle-“
優勝はカオスな世界観で攻めた”HOMEBOY”!
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関西圏内を中心に30組がエントリー。(中には韓国からの参戦も!)「4人以上」という条件のもと行われたこのクルーバトル。オリジナルチームよりもチームとチームの連合や、同世代の仲間、同じ地区の仲間、といったユニットクルーでの参戦が目立った。そもそもクルーバトルが少ないLOCKシーン。クルーバトルの経験不足もあり、バトル中での駆け引きやルーティンを出すスムーズさなどが全体的に上手く出来ていたとは言えないが、バトル慣れしているクルーもいくつか見られ、そんな中でもルーティン等の事前の準備がしっかり見られるクルーや、クルー全体の世界観や息の合い具合といった部分が優れていたクルーが高評価を獲得しトーナメント進出を決めた。
トーナメントは準々決勝から。準々決勝で注目を集めたバトルは「W☆UNITY」vs「Lump of the Bond」。和歌山のNOBBYを師に持つティーンズ世代で構成された「W☆UNITY」は豊富なルーティンのバリエーションと個性溢れるソロで安定したバトル運びを見せる。対する「Lump of the Bond」は「ena」「KARIN」「SHO-RI」「もりもり」といったティーンズの代表格であり「W☆UNITY」よりやや年上の世代。個々の技術力だけなら「W☆UNITY」よりも高水準なこのクルーだが、ルーティンの連携等でややミスも見られ、より高い「クルー力」を見せた「W☆UNITY」が僅差で勝利した。
準決勝に残ったのは「クルー力」や「個性」「繋がり」等、何かしらの強みのあるクルーばかり。準決勝第1バトルは「W.LockinCrew」vs「Dog-eat-Dog+Shota」の好カード。同世代同士であり、WLCの「DAI」とDog-eat-Dogの「JUNGO」は「JAM」のメンバーでもある。バトルは気迫が真向からぶつかる好内容。結果はルーティンからソロ、セッション力など豊かなチーム力をより強く具体的に示した「W.LockinCrew」が勝利。
準決勝第2バトルは「W☆UNITY」vs「HOMEBOY」の対決。「W☆UNITY」は準々決勝と同様に、ルーティンプラス個性を活かしたソロで正攻法の攻めを見せる…が、対する「HOMEBOY」は個々の超個性的なスタイルとアドリブ力(アドリブコントに近い?)を活かしたぶっ飛んだ世界観で応戦。ミラクルと思えるような流れも連発し、会場全体を彼らの空気感に引っ張り込み、終始バトルの主導権を握ったまま終了。結果「HOMEBOY」が勝利。
決勝戦は「W.LockinCrew」vs「HOMEBOY」の対決。こちらも同世代対決であり互いに手の内を知る者同士。そして今回数少ない「オリジナルチーム」同士の対決となった。バトルは独特の世界観を展開する「HOMEBOY」が個性的なソロと少しのルーティン、アドリブでの掛け合いなどで、「W.LockinCrew」を翻弄。対する「W.LockinCrew」も、ルーティンを交えつつ気迫を感じさせるソロを連発し対抗し、それぞれのクルー力がぶつかり合う好内容のバトルとなった。迎えた結果発表ではMCの「3、2、1、ジャッジ!」の掛け声と共に両チーム共に1つずつ手が上がり、最後の一人「NOBBY」の手に注目が集まる。悩んだ末「HOMEBOY」側に手が上がり、優勝は「HOMEBOY」に決まった。
ちなみに彼らの衣装はストライプ入りの作務衣(さむえ)で、今回のバトルの為に作成した特注品とのこと。彼らのバトル中の奔放過ぎる一連は見ようによっては「不真面目」に映るかもしれないが、バトル出場に対してのモチベーションの高さは今回参加クルーの中でもトップクラスだったのでは無いだろうか。
アドヒップとしては久々の開催となったロッキンクルーバトルだが、非常に熱い盛り上がりを見せただけに、次回の開催が楽しみである。